だいぶ寒くなってきた盛岡ですが、空は青空、気持ちの良い天気が続いています。
プロ野球パ・リーグでは、プレーオフの結果、見事日本ハムが優勝しましたねぇ。いやぁ今年のハムは本当に強かった。新庄とヒルマン監督くらいしか誰が誰だかわかりませんが、後半の追い上げは神がかり的でありました。25年ぶりの優勝、おめでとう!!
さて、「ワイン概論」の7回目の今日は、「ワインの造り方について」ってのはどうでしょう。
基本的にワインの原料となるブドウは糖分と自然酵母を持っていますから、放っておけばアルコール発酵を始める訳ですが、それではあまりに原始的、もう少し詳しく見ていきましょう!
まずは「スティル・ワイン(非発泡性のワイン)」ですが、当然赤・白・ロゼと製法が異なります。赤ワインの場合、使うブドウは黒ブドウです。それを収穫し破砕します。この段階で酸化防止、殺菌の目的で二酸化硫黄を加え、醗酵槽へ移動し、酵母を添加して醗酵が始まります。ブドウの出来により糖分が不足している場合には補糖(シャプタリザシオン)が許されていますが、その量は厳格に規定されています。
醗酵して3~4日すると、果皮からはアントシアニンと呼ばれる赤い色素が出、また種子からはタンニンと呼ばれる渋みの成分が出てきます。この過程を「醸し(マセラシオン)」と呼び、この期間の長さによって、ゆっくり熟成させるワインにするか、早熟の早飲みタイプのワインにするかが分かれます。
また、次第に果皮や果肉が上部に上がってくるため、循環させる作業が必要となります。地域によっては日本酒のもろみに櫂を入れるように、人の手で行っているところもあります。
醗酵を終えた液体は滓(おり)と呼ばれる浮遊物が多く濁っているため、何度も取り除く作業を繰り返し、樽へと移され貯蔵庫で数年熟成されます。こうして、ワインは落ち着き、成分のバランスが整っていきます。
その後、卵の卵白やゼラチン、ベントナイトなどを用いて清澄度を高め、濾過をし瓶詰めされます。ワインによってはその後更に数年熟成された後、出荷となります。
では白ワインはと言いますと、多くの場合白ブドウから造られますが、一部黒ブドウからも造られることがあります。赤ワインとの大きな違いは、収穫後すぐに圧搾し果汁のみを抽出し、そのブドウジュースを醗酵させるところにあります。ですから黒いブドウもジュースは白いため可能と言うわけですね。その他は赤ワインと同様、熟成、滓引き、清澄、濾過、瓶詰め、出荷と流れていきます。
最後にロゼワインですが、製法には3種類あります。一つは赤ワインの様な造り方。つまり黒ブドウを破砕し、醗酵途中の醸しの段階で程よく液体に色づいたところで果皮や果肉、種子を取り除き、あとは白ワインの様に低温発酵させて造るやり方。
もう一つは、白ワインの様な造り方。こちらは、黒ブドウを圧搾しジュースを抽出する際、液体に果皮からの赤い色が自然と果汁に移ります。そのロゼ色のジュースを醗酵させるやり方。
最後が、黒ブドウと白ブドウを一緒に仕込むやり方です。
いかがでしょう。ロゼワインは、赤ワインと白ワインを混ぜて造るんじゃないんですよ! つづく